大竹さんは現在、〈理化学研究所〉で光量子光学研究センターのチームリーダーとして数々のプロジェクトに挑んでいる物理学者。

高校2年生で物理学の面白さに目覚め、それ以来ひと筋に物理学の研究開発に人生をかけてきたという。そんな大竹さんが情熱を持って取り組んできた仕事とその根底にある想い。また、最近気になり始めた自身の体のメンテナンスなどについて話を聞いた。

 

― 大竹さんが物理学に興味を持たれたのは高校生とのことですが、何かきっかけがあったのですか?

「中学・高校と英語と音楽は大好きでしたし、熱中してました。また小さいころから理屈っぽかったので理系の考え方が好きでしたが、将来の職業像は描けずに過ごしていました。

それが高校2年の時に素晴らしい「物理学」に出会いまして…。物理学には客観的に数式を用いて表現される基本法則があり、過去も未来も自然もそれで成り立っているということを知りました。 “これはすごい、私はこれをやるために生まれてきたんだ。一生の仕事にしたい!”と思ったんです。それからは学ぶのが楽しくて物理の世界に没頭していきました。」

― 10代から物理学一筋に歩んでこられて、大学を卒業してからずっと<理化学研究所>で研究をされてきたのですか?

「大学卒業後は、大学院の博士課程に進学し、5年間大学院の後期博士課程で素粒子理論物理学の研究を行い、理学博士の学位を授与されました。博士号を取得して初めて、研究者としての歩みが始まりますが、最初の数年間は、国立高専で教育と研究の両方を行っておりました。この時期に、現在の専門の中性子実験を始めたのです。けれど人を教えるのも、研究も中途半端になってしまうし、若いうちは基礎研究に集中したい、という思いが大変強くなり、30歳過ぎてから研究職に進みました。

その時に、年齢を重ねて50歳過ぎたら、それまでの物理の基礎研究を実際に社会に役立てていかなければ…と考えたんです。」

―世界で初めての〈非破壊検査法〉を開発されたそうですが、それはどのようなものですか?

「簡単に言うと、レントゲンで身体の中を見るように、中性子ビームによって建築物などを壊さずに内部の劣化状態を調べることができる装置です。身近な所では、トンネルや橋梁の崩落事故を防ぐための調査等に近い将来使われることを目指して開発しています。

現在の日本の橋梁やトンネルなど高度成長期に造られた構造物は老朽化していて、中には危険なものも多いため、国内にある72万カ所以上の橋梁について5年ごとに点検することになりました。

そこで新しい技術としてニーズが高まっているのが<非破壊検査法>です。現在は人の手で外から叩いたり、亀裂を調査しているのです。」

― すごい装置を開発されたのですね。お仕事に対するそのモチベーションをどのように持ち続けていらっしゃるのですか?

「学んでいくと次々に扉が開かれていくような感じで好奇心が尽きないのです。周りには魅力的な先輩がたくさんいらっしゃるし、海外の研究者と議論するのも面白くて。

と言ってももちろん一時期は、家族の看護や介護などで仕事が思うようにできない時期もありました。どちらにしても自分の事はおろそかになっていました。

けれど、年齢的にもこれではいけないと思って自分の身体のメンテナンスにも時間を割くようにしました。」

― 仕事一筋だった大竹さんがご自身の健康を大切にされるようになったきっかけは何ですか?

「大好きなこの仕事をとりあえず65歳まで続けたいと思っています。でも、自分の体力も気力も続けられるかが課題だと思いました。

まず健康でなければ仕事が続けられないので、パーソナルトレーナーに付いてもらって週に2回ほどジムに通っています。体を鍛えると心も変わるので。

また、学会や研究発表、記者発表など外に向かってアピールすることが多いので、人に見られて良いよう自分を磨いて美容の面でも少し気を使うようになりました(笑)。」

― NMNサプリを飲まれていがかですか?

「私の業務はいくつものプロジェクトを同時に動かしているため、瞬間瞬間に判断と処理していく能力が要求されます。NMNサプリで栄養補給できるので心強いですね。

NMNサプリは私たちの年代にとても役立つと思います。ジムに行って身体のメンテナンスをするとともに、これは長期的に飲み続けたいと思っています。」

―これからの夢や、やっていきたいことはありますか?

「実は…昔からずっと私の根底にある想いなのですが「世の中の役に立つ」ということ。

科学の力で社会貢献するというのが自分の使命であり、ここまで研究開発を進めさせていただけている中性子を扱う研究者の役割として、それを世界の平和や人類の幸福に役立てていけるよう努めていければ、幸せだと思っています。」

同世代の女性へのメッセージ

50代からの女性は、多くの方が子育ても終わり自由度が増してくるよい時です。

それぞれの場でご自身の積み重ねてきた力を信じて、一緒に楽しく豊かな人生を過ごしていきましょう。