わたしとこれから 夢を叶えた女性たち vol.8

50歳に入ってすぐに現れた不調の数々

60歳とは思えない、抜群のスタイルの飯田優子さん。美容師、エステティシャンと40年間、美容一筋の人だが、いくら美容家といえども、還暦を過ぎてもメリハリあるこの体型を維持しているとは驚きだ。

「今でこそ肌や体型を戻しましたが、私も更年期中は大変苦労したんですよ。軽いホットフラッシュや膝痛など更年期特有の症状も辛かったですが、やはり自分の体型をコントロールできなくなったことが一番のストレスでしたね」と振り返る。

特に肌に関しては、ハリがなくなりたるみも出て、どんなにお手入れをしても乾燥は止まらず、おばあさんのようにシワシワになったことには大いに悩まされたそう。ホルモンバランスによる不調は想像を遙かに超えていた。それまでの経験値では太刀打ちできず、焦れば焦るほど、事態は悪化していくように思われた。

(上)最近読んで心の琴線に触れたという本、ハリー・ランバート著『私は何のために生きているのか?』(ナチュラルスピリット)
(下)更年期真っ只中の50代のころの顔写真。「メイクしているのに、皮膚もぺっちゃんこでおばあちゃんみたいでしょ?」と苦笑いする飯田さん。

(上)最近読んで心の琴線に触れたという本、ハリー・ランバート著『私は何のために生きているのか?』(ナチュラルスピリット)
(下)更年期真っ只中の50代のころの顔写真。「メイクしているのに、皮膚もぺっちゃんこでおばあちゃんみたいでしょ?」と苦笑いする飯田さん。

常用はしていないけれど、ここぞ!という時に飲んでいるアミノ酸含有食品。粉末を水で溶くとオレンジジュースみたいで飲みやすい。

常用はしていないけれど、ここぞ!という時に飲んでいるアミノ酸含有食品。粉末を水で溶くとオレンジジュースみたいで飲みやすい。

覚悟を決めて、更年期に立ち向かった10年間

「自分の肌や体型もコントロールできないようでは、お客さまに対して説得力がない。精一杯の努力をして取り戻せなかったら、大好きな美容の仕事も辞めざるを得ないのではないか…」。飯田さんはついにこう考えるようになり、真剣に更年期と立ち向かうことにしたという。

最初の取り組みとして現実を客観的に把握するために、サロンのスタッフに写真を撮ってもらった。正面からの顔写真に加えて、本来は直視したくもない皮下脂肪のついた腹回り、太ももを露わにして撮った。それだけの覚悟と本気度がうかがえる。
聞けば、こんな写真を撮ったのは後にも先にもこの時が初めてだったと語るが、できあがった写真を見て、あまりの衰えように愕然としたという。

「ひと口に更年期といっても症状は人それぞれ。幸い私は身体が動かなくなったり、心が病んだりすることはなかったので、病院には頼らず自力でなんとかしようと思いました。サプリメントや化粧品、着圧タイツなど、数十種類の美容アイテムを手当たり次第に試してみました。その中で自分に合うと思ったものを見つけて続けたんです。」
とはいっても、なかなか一筋縄ではいかなかったが、飯田さんは決してあきらめなかった。「更年期ってね、ある意味、女性の関所だと思うんです。ここで立ち向かうか、あきらめるかでその後の人生が変わる。努力している最中は苦しいけれど、気持ちさえ持っていかれなければ大丈夫!。」

その確固たる信念通り、ホルモンが安定してくるとそれまでの努力の成果が実り、腰回りの皮下脂肪はキレイにとれ、肌も潤いに満ちてきた。昨年、還暦を迎えた飯田さんはキッパリこう言い放つ。「今の私がこれまでの中で一番キレイ」だと。

自らの経験を元に、悩める女性を美容からサポート

飯田さんは決して順風満帆の人生を歩んできた人ではない。二度の離婚に仕事上でのトラブルなど、特に40代からは波瀾万丈だった。だからこそ、飯田さんは自分が辛かった時期を過ごす40代以降の女性を美容という側面から全面的にサポートしていきたいという。

「40代以降の女性って本当に大変。仕事と家庭、子育ての両立の中で、日々の生活に追われているでしょう。毎朝、化粧をする時に鏡をのぞき込んでいるにも関わらず、不意にショーウインドウなどに映った自分の姿を見て、ハッとさせられたりするんですよね。そして、自分の老いを眺めていると、突如として不安に駆られるんです。体型がくずれ、肌も髪も劣ってくると、おしゃれもできなくなって、だんだん自分が落ちていくのが分かる…それはもう恐怖そのものですよ。でも、女性は決して美を放棄したらいけない。立ち向かって闘わなければならないのです。」

飯田さんによれば、女性にとっての美はパワーになるという。「考えてみて!男性は仕事さえできれば、例えイケメンでなくても社会は迎えてくれるけど、女性は小綺麗にしている人の方が周囲からも認めてもらいやすいですよね。そう考えると、女性にとっての美は生きていくための武器でもあるのです。」

“更年期という女性の関所”に立ち向かい、また乗り越えた飯田さんだからこそ、彼女の言葉は更年期中、もしくはこれから更年期を迎える女性たちに勇気と元気を与えてくれる。

「レオを触っていると癒される」という愛犬レオちゃんとのツーショット。この12年、苦楽をともにした飯田さんのパートナー。

「レオを触っていると癒される」という愛犬レオちゃんとのツーショット。この12年、苦楽をともにした飯田さんのパートナー。

読者へのメッセージ

ヒストリー

1954.10(0歳)
福岡県北九州市生まれ
1973.3(18歳)
高校卒業後、美容室のインターン
1974.10(20歳)
美容師免許取得
1977.6(22歳)
結婚
1978.9(23歳)
長女出産
1980.3(25歳)
離婚、半年後に再婚
1981.4(26歳)
長男出産
1983.7(28歳)
エステティシャンに転身
1997.2(42歳)
離婚
1999.5(44歳)
福岡市内に移住
2003.9(48歳)
北九州市内で独立
2007.5(52歳)
福岡市・平尾でプライベートサロンを開店
2012.7(57歳)
ビューティサロン(大名)の店長に就任
2013.4(58歳)
福岡市・薬院でプライベートサロンを開店
2014.6(59歳)
サクラビューティ(高宮)の店長兼エステティシャン
今に至る

※ 年齢は取材時のものです。

わたしとこれから